🦊 : きつねのせっかち: 佐伯さんの論文の続きをまって、
独立自尊と、日本を守ることとのかんけいを
探っているひまはなくなった。
(石原莞爾にしても、その明友 渋沢栄一にして
も、列強に倣ってアジアの一部を武力で制圧し、
植民地化するという、そこまでの手順については
何の反対もしていない。(西欧に倣え)そして、
軍部の功績を認めつつ、「できるだけ早く軍部の
勢力を一掃し、政府が然るべき政策(アジアはひとつ、
極楽浄土を目指して、西欧の支配を一掃)を実行に
うつすべき、だといった。あるいはぼんやりと夢見た。
福沢に関しても、その「対アジア政策が、独立自尊と
どのようにリンクしているのか」または経済抜きの
独立自尊とは、富国強兵とは違った矜持のみちなのか。
といった疑問がでてくる。・・
🥶 🍭事態は急変、「ロシアのウクライナ侵攻直後から、
防衛産業をめぐり世界の目はおおきく変わった。
人や地球に優しい企業への投資こそが、持続的な利益を
もたらす・・・・・ESG投資=環境や社会、企業統治に
配慮する企業にお金を振り向けるのが「ESG投資」だ。
防衛産業はタバコやアルコール、ギャンブルとならんで、
「シンストック(罪深い銘柄)」としてあつかわれ、
金融界で投資を手控える流れが強まっていた。株主の
短期的な利益をあまりに重視した結果
地球や社会を痛めつけたとの反省から、この数年間で
急拡大。マネーの流れがモラル(倫理)の観点から
見直され、資本主義のありようを変えつつあった。
7日 朝日 「 試されるモラルマネー 」 より抜粋ーー`🫙🫔🍭
ドイツ銀行の調べでは、欧州の上場投資信託(ETF)のうち、
兵器関連に投資していないものの比率は、15年の約3%から
21年には12%に上がった。投資マネーで進んだ「脱兵器」
それを一変させたのが、2月のウクライナショックだった。
兵器業界はここぞとばかりにロビー活動を強める。
独仏など欧州6カ国の業界団体は3月、「防衛産業なしに
サステナビリテイーは実現できない」とする共同声明を
だした。ESG が様々な形で兵器産業を「差別」してきたと
批判。「問題のある基準のせいで、欧州の安全と戦略的な
自律性に貢献すると言う社会的な役割を果たすのが難しく
なっている」と訴えた。・・視線の先にあるのはESG投資の
対象としてふさわしい経済活動を分類する欧州連合のルール
「EUタクソノミー」をめぐる議論だ。・・
兵器産業はどう扱われるのか。諮問機関が作った昨年7月時点
の原案には、タバコなどと共に一律に「社会的に有害」とする
選択肢も挙げられていたが、今年2月の最終版では消えていた。
3月の欧州理事会では、「防衛産業の民間資金へのアクセスを
助ける手立てをとるべきだ」と合意文にもりこまれるなど、
位置づけが変わりつつある。リストをめぐる綱引きが激しさを
増している。・・・・
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🦊: キツネのまとめーー1943年にパールバックは、こう述べている。
「そうなれば、(世界規模の人種戦争が始まれば)私たちはとりわけ
白人男性のために途方もない規模の闘争と戦争だけの将来に備えな
ければなりません。(数においては圧倒的に優勢で、技においては私
たちと互角の有色人種たちを抑えるために。最も野蛮で残忍な
類の軍備によって埋め合わせなければならないでしょう。私たちは
超兵器を準備しなければなりません。巨大な規模の化学戦にひるんでは
なりません・・・・・これは、どんな人間が望む未来なのでしょうか。」
(当ブログーキツネ国戦記参照)
キツネは、パールバック女史こそは人類の将来を見通せる眼と、揺るがぬ
信念(矜持と言うならいってもよい)の人であるとおもう。何故なら、
現在、ウクライナ大統領の訴えはひたすら「もっと兵器を、敵を上回る
殺傷力を我らに与えよ!」であり、ウクライナを愛する彼の愛国心は
その陰に隠れがちだ。「平和を願う」日本国民にも、すわ、軍拡の好機!
とばかり、軍事予算増額と憲法改正へと喚く声が聞こえはじめた。
「サステナブル」とは、日本語では「経済の現実」を如何に操って
向こうの角を曲がれるか、それだけのことだ。軍産共同の先にどういう
結果が待ち受けていたか、それについての「正史」を未だ持たない国
は、日本、アメリカ、中国、ロシアなどなど、そこらじゅうにある。
パールバックは白人男性対その他のサルの世界戦争を予想したが、
現在爆発しつつある世界戦争の正体は?
「金儲け」と「出稼ぎ」のバトル、それも兵器の果てしない能力向上と
セットになった。そこではもはや人間の将来なんて、「老いぼれの妄想」に
ひとしい。・・そんな世界を誰がのぞむだろう・・・
確かに表向きは、白人対サルとは言わないかもしれない。金持ち国が、
仲の悪い隣人の土地を奪うため、(昔ながらの地政学なんぞを持ちだし)
内戦を起こさせて、その一方に傭兵をおくり込む。
その傭兵は、別の貧乏国から。長引く内戦によって更にからっぽになった
国内には水も食糧もなし、まともな政府さえ無し、男は働き口を
求めて外国の傭われ兵士となる。故郷に飢えた妻と子供たちを残して。
戦争は金で買い、弾薬庫にはオドシのための核兵器をたっぷり
貯め込み、地下資源を商売道具に友好国をあつめ
白人が非白人の逆襲を恐れた、のどかな?時代は過ぎ去って久しい。
噂を聴いたサルたちは怒っているだろう。「人間を地球から追い出せ!」
「人間て、死ぬまで働いて、戦争のために蓄えるのだそうだ。バカな
やつら!!」と。
パールバックは正しい予言をした。しかし、日本の世論は「サステナブル、
さすてなぶる、やっぱり富国強兵!」なんだからなー。
サルに会ったらハズカシイ
きつね🦊; 以上で矜持についての話は勝手に終了。福沢諭吉の
独立自尊説がどのようなものであったかは、
安川寿之輔 著 「福沢諭吉のアジア認識」高文研刊 2000年
にくわしい。